当機構では労働災害の発生状況や行政のニーズを踏まえ、労災補償政策上重要なテーマや新たな政策課題について、時宜に応じた研究に取り組んでおり、現在は、労災疾病等医学研究として9テーマの研究を実施しているところです。
今回はその中で、「病職歴調査を活用した研究」・「職場復帰のためのリハビリテーション」についてご紹介します。
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●「病職歴調査を活用した研究」
昭和59年から全国労災病院では入院患者さんを対象とした病職歴調査において、入院時には「職場復帰に関する調査」を、退院後6ヶ月後には「職場復帰アンケート」を実施し、職業と疾病との関連性の研究をしています。これらの研究成果を勤労者の健康の保持増進及び疾病の予防・治療に活用するとともに、どの職種やどの病気の方が復職支援を希望しているかなど、今後の「治療と就労の両立支援」にも役立てることができます。
病気と職業や生活習慣の関連を研究するための調査「病職歴調査」についてはこちら
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●「職場復帰のためのリハビリテーション」
職場復帰に向けた対応としてリハビリテーション分野での研究をご紹介します。
この研究では、全国の労災病院における脳血管障害の早期復職のモデルシステムの研究を行いました。職場復帰のためのリハビリテーションは、発症当初から綿密かつ多面的アプローチが不可欠ですが、近年、医療経済情勢の変化により病院態勢の急性期化が進み、在院日数の短縮化が強まっています。こうした中で、特に注目される「治療と就労の両立支援」に向けた取り組みにおいて、参考になる指標です。
「職場復帰のためのリハビリテーション」の研究の詳細についてはこちら