当機構では労働災害の発生状況や行政のニーズを踏まえ、労災補償政策上重要なテーマや新たな政策課題について、時宜に応じた研究に取り組んでおり、現在は、労災疾病等医学研究として9テーマの研究を実施しているところです。
今回はその中で、「働く女性における介護ストレスに関する研究」、[メタボローム解析を主軸とした挑戦的研究」についてご紹介します。
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●「働く女性における介護ストレスに関する研究」
女性介護離職者の軽減をめざして取り組んだ、働く女性における介護ストレスに関する研究報告を紹介します。
介護には肉体的精神的ストレスが伴い、実際どのような因子が介護担当者のストレスになっているかの分析は未だ多くなされていませんでした。
今回の研究により、介護対象者の認知機能障害、認知機能障害に伴う問題行動、排泄介助などの負担が介護者の抑うつ度を強くする因子であることが示されました。
働く女性における介護ストレスに関する研究についてはこちら
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●「メタボローム解析を主軸とした挑戦的研究」
メタボロームとは、生体内の細胞や組織においてたんぱく質等が作り出す代謝物質の総称(アミノ酸、脂肪酸、糖等)をいいます。
この研究は、「メタボローム解析」に焦点をあて、過労死の要因の一つになっている「心臓疾患」発症を予測する因子を本解析により見いだすことができるか、またストレスによる大量飲酒によって惹き起こされる膵炎の予測因子を見いだせるかについて研究を行っています。
「メタボローム解析を主軸とした挑戦的研究]」ついてはこちら