受動喫煙で交通事故死の約倍の死亡! 電子タバコは大丈夫か?
世界禁煙デイの5月31日の前日、厚労省研究班が2010年の受動喫煙による過剰死亡が約1万5千人で、交通事故死の約5千人の3倍に当たるとの推計結果を発表した。
その過剰死亡の死因では脳卒中、心筋梗塞、肺がんの順であった。 また、現役の労働者に限ると男女それぞれ約4千人の合計8千人であり、これ以外には乳幼児突然死症候群の70人があったという。 なかなか厳しい数字であり、受動喫煙対策の進展の必要性が痛感される。
ところで、煙を出さず加熱により発生した蒸霧を吸う電子タバコは代替えとして薦められるのであろうか? 呼気中にCO2こそ検出されないが、蒸霧中にホルモアルデヒドなどの発がん物質が相当量含まれるものも報告されている。 WHOは公共の場では禁止を勧告している。 わが国では、JR北海道が2009年5月1日からWHOの勧告に沿った取り組みを開始している。電子タバコの健康影響に関する疫学調査の結果が出るまでにはまだ相当な時間を要する。 君子危うきに近寄らずであろう。