コロナ禍後に社内敷地でヤギを飼う
新型コロナのせいでK社でもイベントの中止などコミュニケーションが極端に減少し、社内(化学結晶や真空蒸着材料の開発、製造、販売を行う従業員160人余り)が暗い雰囲気になった。何とかしたいと思った代表取締役社長が、ヤギを飼育している会社のあることを知った。
以下は、この1月号の「労働安全衛生広報;2024.1,1,」の記事による。
隣県の福島県の牧場が東日本大震災の復興支援でヤギをレンタルしていることを知り、2022年から4頭のヤギ(1頭月1万円)をレンタルした。敷地内で放し飼にしたヤギは雑草を食べるので、除草作業に使う化石燃料の節約になった。また、担当課社員が苦労して世話している人懐こい小ヤギは他の社員にも人気で社員同士の新たな交流になり、近隣の保育園児を招いてのふれあいイベントも行うなど、よき社内・地域貢献になっている。これに端を発し、同社では池・小川・林間歩道・誘鳥木を敷地内に作った。生物の多様保全に努めつつ、社員・地域の人の憩いの場とすることでコミュニケーションの活性化を目論んでいる。 この会社は従来から納涼祭、ボーリング大会、卓球大会など社内のコミュニケーション促進事業を行ってきた。今回のは、社員のメンタルヘルス向上のみならず、SDGsのいくつもの事項をも含んでいる。トップの発案によるこのような取り組みの継続・発展には壁がある。今後に期待したい。