テイクアウトとマイクロツーリズム
我が家の近く、旧北陸街道沿いに酒蔵の雰囲気を色濃く残した洒落た造りのイタリアンレストランがある。そこは我が町のかつての銀座通りだが、今や昼夜と言わず人通りというものがなくなってから久しい。
しかし、この店は、町外からも客が増え、予約なしで行くと席が取れないこともある。
そのお店がコロナ禍でテイクアウトを始めた。 先日、星野リゾート代表が、コロナ禍後を展望して “マイクロツーリズム” を奨めていた。ごく近くでの食べ歩きや施設利用を楽しむ生活、そしてその受け皿作りである。県外や国外からの来客に頼った広域移動による感染や経営リスクの低減に繋がるのみならず、テイクアウトや通販の商品開発など近回りの人と人との直の触れ合いに支えられた安定した経営へのシフトである。
コロナ感染流行はしばらく続くと予測されており、今回の3蜜を契機に、マイクロツーリズムを推進させるツールにも大きな進展が見られた。“ここらにはなんも無いちゃ、金沢にでも行ってみられ!” 富山でよく聞かされてきたが、お店とお客の共生がもっと進んでほしい。これは、多くの産業においても言えよう。コロナ禍後の新しい生活には共生の有りようも大事である。